今回は、欧文フォントの王道「Helvetica」(ヘルベチカ)を紹介します。
とてもベーシックで有名なフォントです。
1957年のデビュー以来、広告などのディスプレイ用として使われ、今ではごくスタンダードなタイプフェイスとして使われています。
欧文フォント選びに迷ったら、Helveticaさえ押さえておけば大丈夫と言われるほどの世界中で愛される定番中の定番フォントです。
世界のスタンダード
ヘルベチカは、1957年生まれのフォントです。
スイス人タイプフェイスデザイナーのマクス・ミーディンガーとエドゥアルト・ホフマンが発表したグロテスク・サンセリフに分類されるサンセリフのローマ字書体です。
現在、世界で最も使用される書体の一つと言われています。
特徴は、といいますと。
どちらかというと「特徴がないことが特徴」と言えそうです。
このフォントは「サンセリフ体」の標準的な形をしていて、
クセが強すぎるわけでもなければ、無個性すぎるわけでもない。
最大の特徴はわかりやすく、すべての人に対して読みやすく、シンプルな美しさを兼ね備えています。デザイン自体には癖もなく何にでも合わせることができます。このような特徴から、ロゴデザインに限らず、世界中の空港や駅にも数多く使用されています。
Apple社にも採用された「Helvetica Neue」
Helveticaは、Macのシステムフォントに採用されたこともあります。(Finderでも使われる書体のこと)
有名なエピソードですが、Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズがMacの元祖といえるPC「マッキントッシュ」を制作しているとき、大学時代のカリグラフィの授業を思い出して美しいタイポグラフィを内蔵したという逸話があります。
ライノタイプ社が1983年にデジタル・フォントとしてHelveticaをに改刻し、斜体や太さの違いなど51種類をファミリー化した書体。モノタイプ社とアドビシステムズ社から出ているものは,「Helvetica Neue(ヘルベチカ・ノイエ)」となります。
身近なところにヘルベチカ
ヘルベチカは、身近なところでも使用例が絶えません。
きっと誰もが知っているような有名な企業、ブランドでも使われています。
この中にはHelveticaを独自にカスタマイズしたものも含まれますが、見覚えのあるロゴ、たくさんありますよね?
この他にも日本を拠点とするブランドでは無印良品やFrancfrancのロゴもHelveticaを使用しています。
おわりに
以上が、「Helvetica」にまつわるフォントのはなしでした。
王道で大人気のフォントなだけに、本当にいろんなところに登場します。
近年は、人気すぎて公にHelveticaを嫌うデザイナーなども多く現れましたが、
この機会に、見直してみるのもアリかもしれません